長期トレード

長期のリピート系注文でトレードするデメリット

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長期のリピート系注文は、とても素晴らしいメリットを持っています。このメリットを十分に利用すれば、今までトレードが苦手だったという人も好成績を挙げられるかもしれません。

メリットを一言で書けば、「相場を読む必要がない」「長期間、自動売買できる」です。

しかし、メリットばかりではありません。同時にデメリットもあります。そこで、長期のリピート系注文のデメリットを確認しましょう。

(注:長期のリピート系注文とは、ひとたび稼働したら少なくとも1年、可能なら何年にもわたって稼働し続けるリピート系注文のことを言います。)

資金効率が悪い

長期のリピート系注文のデメリットは、何といっても資金効率が悪いことです。下のチャートで確認しましょう。この長期チャートで買いのリピート系注文をするとしましょう。

リピート注文買いの例(長期)

下側に引いた破線の為替レートは50.00円、上側の線は100.00円です。為替レートとしては、とても広い範囲です。長期のリピート系注文の場合、この範囲全体に注文を設定する場合がありえます。

すると、こんなことが起こります。

為替レートがA点にあるとき

A点周辺の注文は成立していますが、その他の注文は約定していません。100円近くの注文に至っては、約定するのは何年先だろう?という感じです。100円近くの注文が成立する場合に備えて入金している証拠金は、全く役に立っていません。

為替レートがB点にあるとき

A点と同じような感じです。B点の周辺は約定しますが、50円あたりにある注文は、近々約定する見込みがありません。数年待てば約定するかもしれませんが、その間は証拠金も注文も長い冬眠期間です。

為替レートがC点にあるとき

この場合は、少し様相が異なります。円安の場面で買ったポジションは決済されずに残っています。円高になればなるほどポジションが増えますが、含み損も増えます。

全ての注文が成立しても大丈夫な証拠金を入金していますので、強制ロスカットの心配はないでしょう。しかし、円高になれば含み損が大きくなります。想定を超える円高になると、強制ロスカットの影が見え隠れするかもしれません。

上のA点~C点から言えることは、「資金効率が悪い」ということです。

相場が読めるなら

そこで、下のように、赤枠部分だけで買いのリピート系注文を実行したとしましょう。

リピート注文買い例-2

50円という巨大な範囲でなく、一部分だけで取引します。赤枠の範囲では為替レートが頻繁に上下動していますから、約定しないで遊んでいる注文や証拠金はほとんどないでしょう。

そして、為替レートは最終的に円安方向に移動しています。すべてのポジションが利益確定で終了しており、最高のトレードといえるでしょう。

上の赤枠はボックス相場の状況ですが、上昇や下落のトレンド相場でも同じような取引が可能です。

以上の4つのツールでは、相場の値動きに合わせて、取引範囲を上方向や下方向に自動でずらしていくことができます。上手に利用すれば、少ない資金で効果的な取引が可能です。

現実は厳しい

ただし、これは「理想」の話です。あらかじめ上の赤枠のように為替レートが動くと分かっていれば、最高のトレードができるでしょう。あるいは、上昇する・下落するということが取引前に分かっていれば、最大限に効果的なトレードができるでしょう。

しかし、事前には値動きが分からないのが相場です。これが難しいところです。

また、相場を読む力が優れているユーザーにとっては、長期のリピート系注文は効率性で問題があるといえるでしょう。また、それだけ読む力が優れているならば、通常の裁量トレードで十分ではないでしょうか。

一般的にいって、リピート系注文は取引手数料が必要ですから。

以上のことから、相場を読む力が優れているスーパーマン以外のユーザーにとっては、長期のリピート系注文のデメリットはデメリットとして認識する必要がないかもしれません。

相場をバッチリと読めないならば、長期リピート系注文のデメリットを指摘してもあまり価値がないように見えます。それよりも、相場を読まなくても延々と自動取引を繰り返してくれるというメリットの方が、ずっと大きいのでは?と思います。

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