ループイフダンは、リピート系注文ができるシステムトレード(自動売買)の一種です。では、他社との違いは何でしょうか。確認しましょう。
ループイフダンの仕組み
ループイフダンの仕組みについて、アイネット証券ホームページから引用しました。下の2枚の通りです。
リピート系注文ですから、この絵だけではトラリピやトライオートFXなどと区別がつかないです。では、ループイフダンの特徴とは何でしょうか。
ループイフダンの特徴は、「選択肢が少ないから、とにかく簡単」ということです。これは大きなメリットですので、少し詳しく確認しましょう。
ループイフダンのメリット
当サイトの評価(下のグラフ)でも、簡単さの項目で最高点を獲得しています。
簡単な理由を具体的に列挙してみましょう。
- 取引可能な通貨ペア: 5種類
- 売りまたは買い: 両方とも可能
- 注文値幅の種類: 3種類または4種類
具体的に自分で数字を考える必要があるのは、1取引当たりの取引数量と、最大ポジション数だけです。
最大ポジション数とは、同時に保有可能な最大のポジション数量です。その数量を超えてポジションを保有することはありません。円高や円安が進むときに、際限なくポジションが増えてしまうのを防ぐ仕組みです。
米ドル/円(USD/JPY)
ユーロ/円(EUR/JPY)
ポンド/円(GBP/JPY)
豪ドル/円(AUD/JPY)
ユーロ/米ドル(EUR/USD)
この5種類しかありません。では、この5種類では少なすぎるでしょうか。日本でのFX取引の実態を考えると、実はこの5種類で十分かもしれません。
FXの業界団体「金融先物取引業協会」のまとめによると、通貨ペア別の取引金額について、全体に占める割合は以下の通りです(2017年3月のデータ)。
ポンド/円(GBP/JPY): 6.0%
豪ドル/円(AUD/JPY): 3.9%
ユーロ/米ドル(EUR/USD): 3.4%
ユーロ/円(EUR/JPY): 3.0%
合計: 97.1%
日本においては、この5通貨ペアが取引額上位にあります。さらに、総取引金額の97%以上を占めています。その他の通貨ペアも数多くありますが、上記5通貨ペア以外を全部を合計しても3%に満たない数字です。
ならば、最初から5通貨ペアだけで十分なのでは?と考えられます。選択肢が多くても迷うだけだから困る、というユーザーは少なからずいるでしょう。
また、ループイフダンでは、選択できる値幅も限定的です。値幅とは、「注文と注文の間の距離」です。リピート系注文は一定の間隔で注文を並べますが、その距離(広さ)をどうしましょうか?ということです。
米ドル/円(USD/JPY): 15銭、25銭、50銭、100銭
ユーロ/円(EUR/JPY): 40銭、80銭、120銭
ポンド/円(GBP/JPY): 50銭、100銭、150銭
豪ドル/円(AUD/JPY): 20銭、40銭、80銭
ユーロ/米ドル(EUR/USD): 20pips、40pips、60pips
合計で16種類です。買いと売りでそれぞれ選択できますが、とても少ない選択肢です。では、「米ドル/円(USD/JPY)で値幅45銭で取引したいけれど・・・?」という場合、どうしましょうか。
この場合は、仕方ないので他社のリピート系注文で取引することになります。
しかし、あえて45銭の値幅で取引する理由は何でしょう?詳細にバックテストした結果だという回答があり得るかなと感じますが、そのようなバックテスト技術を持っているユーザーならば、MT4あたりがオススメでしょう。
ここでは、例として米ドル/円(USD/JPY)の45銭という数字を出しました。その他の通貨ペアの数字でも、同じようなことが言えます。
ループイフダンは、選択肢が多すぎると返って困るというユーザーにピッタリです。何しろ、ループイフダンは「簡単にできること」が売りのサービスですから。
ループイフダンのデメリット
では、このようなループイフダンのデメリットは何でしょうか。それは、メリットがすなわちデメリットになります。「選択肢が少ない」ということです。
リピート系注文を設定する際に、詳細に内容を考えたいという場合、ループイフダンは向かないです。また、ニュージーランドドル/円(NZD/JPY)でリピート系注文をしたかったら、そもそもループイフダンで取引できません。
トラリピやトライオートFXなどだったら、より多くの通貨ペアから選べますし、注文1つ1つについて取引設定を修正することができます。そのような設定を希望する場合は、ループイフダンを使うべきでないでしょう。
以上のことから、ループイフダンは、ユーザーにとって判断しやすい商品だと言えます。
- 簡単にリピート系注文をしたい:ループイフダン
- 詳細に設定してリピート系注文をしたい:他社口座
皆様はどちらでしょうか?