トラリピとは、トラップ・リピート・イフダンを省略した呼び名です。そして、この取引を分解しますと、トラップトレードとリピート・イフダンという2種類の注文に分けることができます。そこで、順に確認しましょう。
トラップトレード
下の画像をご覧ください。マネースクウェア・ジャパン(M2J)ホームページからの引用です(以下同じ)。
現在の為替レートは82.00円だとします。為替レートは80.00円まで下がるだろうと考えて指値注文しましたが、実際は80.80円までしか下がらず、買えなくて残念!という様子を描いています。
この失敗をなくす手法がトラップトレードです。
80.00円という「点」で買おうとせず、82.00円で少し買い、81.60円で少し買い・・・と注文をつなげていきます。
そうすれば、全く買えなくて残念という失敗はなくなるだろう、ということです。この絵ですと、80.80円で全額買い注文できればベストです。しかし、80.80円が底だと事前に判断するのは極めて難しいです。
そこで、注文をばらまくように、すなわちトラップ(わな)を仕掛けるように発注します。
リピート・イフダン
そして、リピート・イフダンです。イフダン注文をリピートする(繰り返す)という意味です。
下の画像では、同じ為替レートでの売買が繰り返されている様子が描かれています。
トラップトレードとリピート・イフダンを同時に実行するのが、トラリピ(トラップ・リピート・イフダン)です。イメージは下の画像の通りです。
為替レートがどのように動いても約定が繰り返されている様子が分かります。特にボックス相場(レンジ相場)が得意です。上の画像のように、「買い→売り」を何度も自動で実行してくれます。
トラリピのメリット
では、トラリピのメリットを確認しましょう。当サイトの評価で作成した表をご覧ください。「柔軟性」「簡単さ」が上位にあります。ここでは「簡単さ」を確認しましょう。
トラリピは柔軟性が極めて高いツールです。注文一つ一つを自由に設定・変更できますし、数多くの注文を一気に発注することもできます。すなわち、選択肢が多くなりますので初心者には難しくなりがちです。
しかし、トラリピは「柔軟性が高いのに簡単に設定できる」を実現しています。
下の画像は、トラリピの取引画面の一部です。落ち着いたグレーを背景にしていますが、「らくトラ」「トラリピ」の部分が黄色で鮮やかです。初めてログインした場合でもすぐに分かるでしょう。
では、これがどうして「簡単に設定できる」を意味しているのでしょうか。それは、トラリピを注文するために手取り足取り教えてくれるパターンから、慣れている人向けにスタイリッシュにまとめた発注画面まで3種類が準備されているからです。
下の画像は、先ほどの画像を3つの赤で囲んだものです。「らくトラ」が最も初心者向けの発注画面、「新規注文」は慣れている人向けの画面です。
下は、「らくトラ」をクリックした場合の画面です。「通貨ペアは?」「売り買いは?」という感じで、必要な事項について一つ一つ、質問に回答する形式で進めていきます。
上から質問に答えていけばよいので、設定をうっかり忘れる心配はありません。また、「レンジ」というFX用語がでてきますが、絵と矢印を使って分かりやすく説明されています。見ただけでFX用語の意味が分かるデザインが素晴らしいです。
一方、下は「新規注文」をクリックした場合の画面です。マネースクウェア・ジャパン(M2J)はトラリピのイメージが強いですが、トラリピ以外のトレードもできます。
「新規注文」画面から、M2Jのあらゆる取引設定を実行できます。また、トラリピの設定内容が別途チャートに表示されます(何円から何円までの範囲で買い注文を出します、など)。
慣れている人向けであっても、手を抜くことなく分かりやすさを追求しています。
トラリピのデメリット
次に、トラリピのデメリットについて考察しましょう。改めて下の評価グラフを見ますと、「スプレッド」と「取引手数料」の点が低くなっています。この点を確認しましょう。
トラリピでは取引手数料を要しますが、他社のリピート系注文でも必要となる場合が少なくありません。よって、トラリピだけが手数料を取っているというわけではありません。しかし、額が少し高めです。
1万通貨以上の取引: 1,000通貨あたり30円(為替レート3銭に相当)
1万通貨未満の取引: 1,000通貨あたり50円(為替レート5銭に相当)
せま割対応の場合: 1,000通貨当たり10円(為替レート1銭に相当)
(せま割とは、1,000通貨当たりの利食い額が300円以下となる取引の手数料です。)
1銭~5銭分の手数料が必要なので、トラリピを使うべきかどうか迷うという方がいらっしゃるかもしれません。迷うのは自然だと思います。ここで、下の画像をご覧ください。
口座数も預かり資産額も順調に伸びていることが分かります。
これは、手数料は、FX口座を決める要素のひとつですが、全てではないことを示しているでしょう。
トラリピのシステムがとても優秀なので、「取引手数料を支払ってでもトラリピを使いたい」という顧客が多いことを示していると考えられます。