長期のリピート系注文を実行するには、いくらの証拠金が必要でしょうか。証拠金の計算方法も併せて確認しましょう。
インターネットで確認しますと、日本のFXではレバレッジ25倍まで取引可能だと分かります。すなわち、FX口座に入金した額の25倍まで取引可能ということです。
証拠金計算例
(25,000ドル×100円=250万円)
必要証拠金とは、FXで取引を開始するために最低限必要な金額のことをいいます。上の例では、25,000ドルの取引をするための必要証拠金は10万円だと表現することもできます。
ただし、上の表現は正しいのですが、実際にFXをする場合には注意が必要です。
というのは、上の計算は「取引を開始するために」最低限必要な額であり、その額があれば十分だというわけではないからです。
証拠金計算では、含み損の考慮が必要
例えば、上の証拠金計算例では米ドル/円(USD/JPY)=100.00円で買いました。買った後、円高になって99.99円になったとします。このとき、1銭の含み損です。
25,000通貨買っていますから、1銭(0.01円)×25,000通貨=250円の損失です。
この損失は計算上の損ですから、実現損でなくて含み損です。しかし、証拠金を計算する際には、実現損と同じように取り扱います。
すると、証拠金は以下の通り減少します。
10万円-250円=99,750円
100,000円と99,750円はほとんど同じですが、これは極めて大きな違いです。というのは、レバレッジが25倍を超えてしまったからです。
取引開始直後に強制ロスカットもありうる
以上のことから、買った瞬間に強制ロスカットという場合もあるでしょう。
というのは、買値と売値には差があるからです。この差をスプレッドと言います。米ドル/円(USD/JPY)を100.00円で買ったとしても、買った瞬間の評価額はスプレッド分だけ損しています。
例えば、買いレートが100.00円、売りレートが99.99円だとしましょう。100.00円で買っても、評価額は99.99円で計算されます。
よって、レバレッジ25倍で買うと、「買った!」と思った次の瞬間に強制ロスカット・・・そんな残念な例もありうるでしょう。
必要な証拠金の計算方法
では、「必要な証拠金」はどのように計算すれば良いでしょうか。それは、下の2つの金額を計算して合計すればOKです。
- 取引を開始するために必要な証拠金(取引額の4%)
- 含み損になっても強制ロスカットにならないために必要な証拠金
取引例で考察してみましょう。
今、米ドル/円(USD/JPY)を100.00円で1万通貨買うとします。すなわち、100万円相当の取引です。90.00円まで円高になっても強制ロスカットになりたくないと考えたとしましょう。このとき、証拠金はいくら必要でしょうか。
1.取引を開始するために必要な証拠金
計算式1
取引を開始するには、4万円が必要証拠金となります。4万円を25倍すると100万円になりますから、レバレッジはちょうど25倍になっています。
2.含み損になっても強制ロスカットにならないために必要な証拠金
米ドル/円(USD/JPY)が100.00円から90.00円まで円高になるとき、その差は10.00円です。実際に10円だけ円高になるときの損失額は10万円です。
計算式2
すなわち、10万円を追加で入金しておけば、実際に米ドル/円(USD/JPY)が90.00円になっても、レバレッジは25倍を超えないということになります。上で計算した1と2の合計額が、この取引で必要な額となります。
計算式3
強制ロスカットにならないために必要な証拠金の計算は、以上の通り3種類の計算が必要です。この計算がどうしても面倒で嫌だ!という場合は、取引数量に比べて十分すぎる金額を入金すれば大丈夫です。
極端な例ですと、レバレッジを1倍よりも小さくすればOKです。強制ロスカットとは無縁になるでしょう。
資金効率を高めて取引したいという場合は、残念ながら証拠金計算は避けて通れない道ということになります。
証拠金一発計算シート
ここまで読んでいただくと、証拠金計算はとても大変だろうと予想できます。というのは、リピート系注文の場合、注文の数が多数になるからです。
一つの注文で必要な証拠金の計算でも大変なのに、これが何十個にもなると、計算しようという気になりません。
この証拠金一発計算シートはエクセルで作っています。
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