取引設定例

取引設定例5:両建ての長期リピート系注文

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長期リピート系注文例の第5回は、両建てについて検討しましょう。

FX各社のホームページを見ますと、両建てに対して否定的な文章が目立ちます。

  • 売りと買いで同じ数量を取引すると、スワップポイントがマイナスになる
  • スプレッドがあるので、売りと買いでコストが2倍になる

一般的には、確かにそうでしょう。しかし、両建てはいつも必ず損なのか?と問われれば、そうではないでしょう。そこで、長期リピート系注文の両建てについて考察します。

両建てのリピート系注文のメリット

下のチャートは、米ドル/円(USD/JPY)の長期チャートです。この範囲全体で両建てをすると、どんな感じになるでしょうか。考えてみましょう。

両建てのメリット1:
為替レートが上昇しても下落しても利食いできる

買い注文だけの場合、円高になるときに新規にポジションを持ち、円安になるときに決済します。為替レートが上昇しても下落しても約定しますが、利食いは円安になるときだけです。

一方、売り注文の場合は、この反対です。円安になるときに新規にポジションを持ち、円高になるときに決済します。両建ては、この両方の特徴を同時に実現します。すなわち、円高になっても円安になっても利食いを繰り返します。

よって、注文の範囲内で激しく上下動してくれると、毎日気分よく過ごせるでしょう。

両建てのメリット2:
多額の証拠金を準備しなくても良い

両建てということは、買い注文と売り注文が同時に実行されることになります。ということは、買いのポジションと売りのポジションの両方について、それぞれ証拠金を準備する必要があるでしょうか。

その必要があるというFX口座もありますが、リピート系注文ができる各社の中では、それは少数派です。

多くの場合は、以下の方法を採用しています。

「同一通貨ペアで両建てをしているとき、買いと売りのポジションを比較して、より多くの証拠金を必要とする側の証拠金だけ準備すれば良い。」

これをMAX方式(まっくすほうしき)といいます。

例えば、買いポジションで必要な証拠金が100万円、売りポジションで必要な証拠金が50万円だとしましょう。この場合、150万円を入金する必要はありません。100万円の入金で大丈夫です。

すなわち、両建ては資金効率が良いということになります。

日本のFXでは、最大レバレッジは25倍に制限されていますが、このMAX方式を最大限に活用すると、実質的にレバレッジ50倍まで取引可能ということになります。

では、当サイトで紹介しているFX口座について、MAX方式を採用している会社はどこでしょうか。下の通りです。

MAX方式を採用しているFX口座:

  • トラリピ(マネースクウェア・ジャパン)
  • トライオートFX(インヴァスト証券)
  • 連続予約注文(マネーパートナーズ)
  • ループイフダン(アイネット証券)
  • トラッキングトレード(FXブロードネット)
  • iサイクル注文(外為オンライン)
  • MT4(FXトレード・フィナンシャル)

すなわち、当サイトで紹介しているFX口座は、全てMAX方式です。両建てを使いたい場合は、MAX方式を採用している口座から選択すると資金効率が高いでしょう。

両建てのリピート系注文のデメリット

では、両建ての長期リピート系注文には、どんなデメリットがあるでしょうか。

両建てのデメリット:円高になってから円安になるとき

このデメリットを考えるために、米ドル/円(USD/JPY)で大幅円安になってから円高に転じる場合と比較しましょう。

円安になると、買いポジションは次々に利食いします。そして、売り注文が同時に成立していきます。次に、大きく円高になると、売りポジションが決済されて消えていき、今度は買いポジションが増えていきます。

その結果、現在は超円高になっているとしましょう。買いポジションがとても多くなっているでしょう。すなわち、含み損が大きいです。しかし、リピート系注文において含み損は想定の範囲内です。

為替レートが上下動すれば利食いを繰り返しますし、ポジションが多ければスワップポイントも大きくなります。

よって、証拠金をしっかり入金していれば、問題ないと言えるでしょう。

しかし、円高になってから円安になる場合は、異なります。円高になった後に円安になると、買いポジションはなくなります。そして、売りポジションがたくさん残ります。含み損が大きくなるのは買いの場合と同じです。十分な証拠金を入金していれば大丈夫でしょう。

問題となるのは、スワップポイントがマイナスになることです。

リピート系注文の場合、スワップポイントのマイナスはあまり気にしなくて良いかもしれません。しかし、長期のリピート系注文で、売りのポジション数がとても大きくなる場合、毎日のスワップ損も大きくなるでしょう。

この場合、毎日利食いを繰り返しても、損失の埋め合わせができないかもしれません。

デメリットを緩和する方法

そこで、スワップ損が大きくなりすぎる問題を緩和する方法を考えましょう。

対策1:スワップポイントが小さい通貨ペアで取引

一般的には、スワップポイントは大きいほうが魅力的でしょう。トルコリラ/円(TRY/JPY)や南アフリカランド/円(ZAR/JPY)に人気があるのは、スワップポイントが大きいことが一因と考えられます。

しかし、買うときのスワップポイントが大きいと、売るときのマイナスも大きくなってしまいます。

今回は、売るときのマイナスが大きいデメリットが問題になっています。そこで、売りのスワップポイントがゼロに近い通貨ペアをあえて選ぶという方法が考えられます。

この場合、買いのスワップポイントも小さくなります。しかし、リピート系注文においてスワップポイントは脇役です。よって、スワップポイントが小さい通貨ペアを選ぶという選択肢もあり得るでしょう。

対策2:売り注文を工夫する

スワップポイントが小さな通貨ペアでリピート系注文をするという場合、豪ドル/円(AUD/JPY)やNZドル/円(NZD/JPY)などの通貨ペアが取引対象から外れてしまいます。それでは面白くないので、別の方法を考えてみましょう。

例えば、売り注文の数を減らすという方法です。

あるリピート系注文において、買い注文を50銭ごとに発注しているとします。売り注文でも50銭ごとに売っても良いのですが、円安になるときのスワップ損が厳しいです。

そこで、売り注文は100銭ごとに発注します(100銭というのは例です)。こうすると、円安になったときの売りポジションの数量を半分にできます。すなわち、スワップ損を抑えることができます。

売り注文を減らすと、その分、約定頻度が小さくなります。

しかし、買い注文でも約定を繰り返してくれますし、売り注文の数を減らすというのは検討に値するでしょう。

また、円高部分での売り注文を削除するという方法もあります。円高になってから円安になると、売りポジションの含み損が大きくなります。そこで、円高では売らないという方針にします。

すると、円安になるときのスワップ損を減らしつつ、かつ、含み損を抑えることができます。

長期のリピート系注文において、両建ては一定の効果を持つと考えられます。そこで、以上のような、売りのデメリットを減らす方法も同時に検討しましょう。

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