手動リピート系注文

手動トラリピで円高リスクを抑える方法

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当サイトが紹介している手動リピート系注文(手動トラリピ)は、基本的に1日1回しかトレードしません。そこで、日中や深夜にあっという間に大暴落してしまう場合も、多数の未決済ポジションを抱えて苦労するという心配がありません。

では、1日に大暴落する例があるのか?と言えば、時々あります。最近では、以下の通りです。

  • 2015年1月のスイスショック:(ユーロ/スイスフランが、数時間で1.20から0.8台へ)
  • 2016年6月のイギリス国民投票:(ポンド/円が、数時間で160円台から130円台へ)

このような事態に遭遇しても強いのが、手動トラリピのメリットです。このメリットをさらに強化する方法を考察しましょう。

為替レートの動きが鈍いとき

下の図をご覧ください。曲線は為替レートの動き、青丸の点で買ったという例です。1日1回の取引ですから、下の図で5日分です。

チャート

また、値動きがほとんどないので、全てのポジションが決済されずに残っています。具体的な為替レートでイメージしますと、以下の通りです。

1日目: 110.50円で買い(未決済)
2日目: 110.40円で買い(未決済)
3日目: 110.45円で買い(未決済)
4日目: 110.45円で買い(未決済)
5日目: 110.35円で買い(未決済)

全て50銭で利食いを想定していますが、値動きが全くない相場で決済できない状態です。同じようなレートに5つもポジションがあります。

そして、相場はいつまでも停滞が続くわけではありません。いつかは動意づくでしょう。下の図のような感じです。

チャート

為替レートが上に移動する場合、この5つの買いはすべて決済できます。決済できない間にスワップポイントも得ているでしょうから、満足できる結果です。一方、赤破線のように下方向に進んでしまうと大変です。

5つも含み損ポジションができてしまいます。

このポジションが決済できるのはいつになるのか不明ですが、日々のスワップポイントを得ながら待つことになります。

手動トラリピだろうと自動売買のリピート系注文だろうと、買っているときに円高になれば、含み損ポジションとなってしまうのは仕方ありません。よって、これでも良し、と考えることができます。

しかし、評価損を少しでも小さくしたいという場合は、取引方法を修正してみましょう。

未決済ポジション数を減らす手法

下の図をご覧ください。これが、手動トラリピで未決済ポジション数を減らす試みです。

トレード手法例1

図の中ほど上に「買い」の青丸があります。ここで買ったとします。利幅50銭で決済予定です(一番上の丸部分)。

すると、値動きが思わしくなくて、買ったポジションが決済されずに残ってしまう場合があるでしょう。その場合、為替レートがオレンジ矢印の部分に来た場合だけ追加で買っても良いとします。同じ為替レート周辺で買わないということです。

この方法ですと、似たような為替レートで数多くのポジションを持ってしまうという失敗がなくなります。

なお、買ったポジションが期待通りに決済できた場合は、この買いに関する条件設定を解除します。為替レートがどこにあっても、1日1回自由に買います。

この方法を採用すると、為替レートの値動きが小さくて全然利食いできない相場の場合、何日も新規買いができなくなります。

新規買いしないで待つのはつまらないですが、将来急激な円高がやってくるときに大きな含み損を抱えないための方法ですから、じっと待ちましょう。

あるいは、相場が動かないときの方法として、少し修正を加えることが可能です。下の図をご覧ください。利幅を25銭に修正しています。利幅を小さくすれば、値動きが小さいと時でも利食い頻度を確保できるでしょう。

トレード手法例2

手動トラリピのメリットは、「注文一つ一つをいつでも自由に修正可能」ということです。

自動取引のリピート系注文でも、注文の修正ができる口座がいくつかあります。しかし、利幅などを細かく調整していると、自動取引のメリットが失われてしまいます。そこで、自動売買のときは、基本的に設定を変更しないで維持します。

手動トラリピの場合は、「今は値動きが小さいようだ」「今週は値動きが大きそうだ」という感覚をすぐにその場で取引に反映できるのがメリットです。

ただし、あまりに頻繁に変更していると、裁量トレードのような感じになってきます。

すると、予想の比重が大きくなってしまいます。利幅を変更する場合でも、あまりに頻繁に変更せず、「決まったトレードを繰り返す」というシステムトレードのメリットを維持できるように気を付けましょう。

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